Mirage of Fantasy

ぼんやり頑張る高校生のブログ

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11話目に突入と言ったところでしょうか
前回の流れから行けば久々にあの人が登場します
こっから「人形師」が解明されていけば良いなァ・・・
それでは短いですが、連載中の小説をお楽しみ下さい
 
【桜が散っても、愛は散らないと思うの。】


『ローズクォーツの叫び』

卒業式前日に書かれた私の日記。
今までで最も短く、最も深く書かれた言葉だった。

私には好きな人が居た。

そんなに人気のあるわけでもない彼。
だから私は近づけず、ずっと一定の距離を保っていた。
所謂、“ただの級友”ポジション。
彼から私に話しかけることも逆も、ほんの僅か。
希に「消しゴム落とした」とか言い合う程度。

彼はそんなにモテる方ではない。
私も普通。

凡人同士、ただのクラスメートとして過ごしていた。

そして、明日はその生活に終止符を打ってやる。
告白して・・・付き合って貰うんだ。
学校は違えど、愛は伝わるって信じないと。

私はその日、そう思って眠りについた。
思い描くのは笑顔の私と彼。

卒業式当日。
私は最後になる制服に身を包み、学校に行った。
洗顔等に時間をかけ、お気に入りのヘアゴムで。
初めて「オシャレ」に目覚めた瞬間だった。

しかし、彼が学校に来ることは、なかった。

私はとうとう彼に伝えることが出来なかった。
たったの2文字。でも、最も深い2文字。
それを伝えるチャンスを永遠に逃してしまったのだ。


「好き」って、言えなかった。

どうして?
ドウシテ?
どうして?

私、言いたかっただけなのに。
何で神様は私の願いを聞き届けてくれないの。


私は公園に行った。
そして桜を枝ごと、もぎ取った。
ビニール袋に入れてガムテープを貼って押し入れに入れる。


( これで 桜は 散らないわ )



永遠ニ閉ジ込メテ差シ上ゲマショウ
私カラ逃ゲナイヨウニ

叫ンデモ 叫ンデモ 誰モ迎エニ来ヤシナイ......
 
兄様。私の大好きな兄様。

どこへ行ったのですか。
ヘレンは此処にいます。
ずっと、兄様を待って居るんです。


「ヘレン?ヘレンは何処?」


兄様・・・やっと、来て下さいましたね。


「ヘレン!どうしたんだい?
 まったく・・・こんな所にいるなんて。探したよ。」


ありがとうございます、兄様。ヘレンも探しました。


「帰ろう。母様も父様も、心配しているよ。」


・・・嫌です、ヘレンはずっとこうしていたい。
母様の居るところになんか、帰りたくありません。


「そんな嫌そうな顔をしないでおくれよ・・・。」


ごめんなさい、兄様。


「そうか、ヘレンはもっと遊んでいたいんだね。
 まだ明るいし、もう少しだけ此処にいようか。ほら、綺麗なお花だよ。」


本当ですね、兄様。


「ヘレンの笑顔は可愛いね。声を聴かなくても機嫌が分かるよ。
 でもヘレン、どうして今日は口を聞かないんだい?」


兄様、やめて。それ以上は聞かないで下さい。
ヘレンは我慢してるんです。
口を開いたら、兄様のことが好きすぎてとまりません。
○○したいくらい、大好きです。


「良いんだよ、ヘレン。僕にはヘレンの考えてること、分かるから。」


いいえ、それは違います。
確かにヘレンは兄様が好きですが、兄様の思っているような“好き”とは違うの・・・。


「こんな所に居られたのですか。お坊ちゃま、お嬢さま。」


・・・・・・召使い、ですか。
せっかくの私と兄様の時間を邪魔して・・・許しません。


「奥様がお待ちかねです。・・・お急ぎ下さい。」


屋敷の人間は皆、母様を尊重します。
だからヘレンは母様が嫌い。
“奥様”だなんて、聴くだけで虫唾が走ります。


「ごめんなさい・・・。行こう、ヘレン。」


兄様?どうして兄様は言うことを聞くんですか。
放っておけば良いのです。こんな女の言うことなんか。


「・・・お嬢さま。早くなさらないと、私が奥様に叱られるんです。」


「離して!ヘレンに触らないでよ!」


「お嬢さま?随分と大層な口の聞き方でらっしゃいますこと。」


こんな女なんか・・・こんな女なんか・・・・・・
ヘレンに触れたら殺します。ナイフで、心臓を・・・・・・・・・!


「ヘレン!・・・早く行かないと、母様が心配するよ。」


・・・兄様はどうして。
どうして、ヘレンよりも母様を大事にするんですか。
ヘレンは悲しいです。寂しいです。


「一緒に行こう?僕も母様に叱られるよ、ヘレンと一緒だよ。」


分かりました。兄様と一緒なら、ヘレンは文句言いません。
良い子でしょう?


「ようやくお分かりになられたのですね、お嬢さま。世話の焼ける子ですこと。」


ヘレンはこんな女の話なんて聞きません。
嫌みったらしい口調で、母様にはペコペコしてる・・・。
この屋敷には、そんな人間ばかりです。


「奥様、旦那様。坊ちゃまとお嬢さまがお戻りになられました。」


絶対に会いたくないのに・・・
ヘレンは母様が嫌いです。見るのも嫌です。
声を聴くのも、隣に座るのも、同じ家に住むのも。
・・・嫌なのに、会ってしまうなんて。ヘレンは哀れな子供です。
 
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