Mirage of Fantasy

ぼんやり頑張る高校生のブログ

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
兄様。私の大好きな兄様。

どこへ行ったのですか。
ヘレンは此処にいます。
ずっと、兄様を待って居るんです。


「ヘレン?ヘレンは何処?」


兄様・・・やっと、来て下さいましたね。


「ヘレン!どうしたんだい?
 まったく・・・こんな所にいるなんて。探したよ。」


ありがとうございます、兄様。ヘレンも探しました。


「帰ろう。母様も父様も、心配しているよ。」


・・・嫌です、ヘレンはずっとこうしていたい。
母様の居るところになんか、帰りたくありません。


「そんな嫌そうな顔をしないでおくれよ・・・。」


ごめんなさい、兄様。


「そうか、ヘレンはもっと遊んでいたいんだね。
 まだ明るいし、もう少しだけ此処にいようか。ほら、綺麗なお花だよ。」


本当ですね、兄様。


「ヘレンの笑顔は可愛いね。声を聴かなくても機嫌が分かるよ。
 でもヘレン、どうして今日は口を聞かないんだい?」


兄様、やめて。それ以上は聞かないで下さい。
ヘレンは我慢してるんです。
口を開いたら、兄様のことが好きすぎてとまりません。
○○したいくらい、大好きです。


「良いんだよ、ヘレン。僕にはヘレンの考えてること、分かるから。」


いいえ、それは違います。
確かにヘレンは兄様が好きですが、兄様の思っているような“好き”とは違うの・・・。


「こんな所に居られたのですか。お坊ちゃま、お嬢さま。」


・・・・・・召使い、ですか。
せっかくの私と兄様の時間を邪魔して・・・許しません。


「奥様がお待ちかねです。・・・お急ぎ下さい。」


屋敷の人間は皆、母様を尊重します。
だからヘレンは母様が嫌い。
“奥様”だなんて、聴くだけで虫唾が走ります。


「ごめんなさい・・・。行こう、ヘレン。」


兄様?どうして兄様は言うことを聞くんですか。
放っておけば良いのです。こんな女の言うことなんか。


「・・・お嬢さま。早くなさらないと、私が奥様に叱られるんです。」


「離して!ヘレンに触らないでよ!」


「お嬢さま?随分と大層な口の聞き方でらっしゃいますこと。」


こんな女なんか・・・こんな女なんか・・・・・・
ヘレンに触れたら殺します。ナイフで、心臓を・・・・・・・・・!


「ヘレン!・・・早く行かないと、母様が心配するよ。」


・・・兄様はどうして。
どうして、ヘレンよりも母様を大事にするんですか。
ヘレンは悲しいです。寂しいです。


「一緒に行こう?僕も母様に叱られるよ、ヘレンと一緒だよ。」


分かりました。兄様と一緒なら、ヘレンは文句言いません。
良い子でしょう?


「ようやくお分かりになられたのですね、お嬢さま。世話の焼ける子ですこと。」


ヘレンはこんな女の話なんて聞きません。
嫌みったらしい口調で、母様にはペコペコしてる・・・。
この屋敷には、そんな人間ばかりです。


「奥様、旦那様。坊ちゃまとお嬢さまがお戻りになられました。」


絶対に会いたくないのに・・・
ヘレンは母様が嫌いです。見るのも嫌です。
声を聴くのも、隣に座るのも、同じ家に住むのも。
・・・嫌なのに、会ってしまうなんて。ヘレンは哀れな子供です。
 

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2008.10.30 23:00  | # [ 編集 ]













管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://25aliproject25.blog27.fc2.com/tb.php/932-c5c966aa

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。